我が家にはエリー(♀)と言う名の1年2ヶ月の成犬がおります。昨年はトレーナーをつけて訓練などしてみましたが、見事な駄犬です。母親は日本から来た良妻と聞いていたのですが・・・。なにしろ大きくなっても誰かれ構わず人間を見つけては、飛びついてきますので、キケンこの上ない!この間脱走して、ご近所の婆サマを転倒させて逮捕されました。色がイエローではなくて、クロだったらさらに恐怖感を与えたことでしょう。
 私が住宅地管理事務所に身請けに行きましたら、檻の中で興奮して吼えておりました。罰金千ペソ也(2千円)徴収されました。

 「昔の自分じゃないんだから、体重を考えろ!」と云いたくなります。
(これはわが妻も同様です。痛いので膝に乗らないでほしい)

 さてこのエリーは一緒に飼っていた先住の小型雑種犬(♀)にまるで頭があがらずエサもそいつが食うまで絶対に食べません。相手のサイズは自分のわずか3分の1なのに情けない姿でした。またこの雑種犬、行儀も悪いし、性格はサドで、エリーを苛めます。

 これでは教育上よろしくないと判断し、雑種犬をよそへ出したところ、案の定、エリーは2ヶ月ほどは私の顔をみる度に非難すべく恨めしそうな顔で唸っておりました。仲良しだったのです。SMコンビ?
 でも今では私がエサをあげると遠慮なく食いついてくるのをみるとこれでよかったとほっとしております。

 その代わりというわけではありませんが、お年玉として1月2日に生後2ヶ月のジャーマンシェパード♀を連れてきました。

 この仔犬は確かに賢くて可愛い。エリーとは性格がまるで違います。散歩に連れていても真後ろから静かについてきて、何よりも「拾い食い」をしないのには感激、涙そうそう。エリーが仔犬の時は視野に入るものを手当たり次第(鼻当たり次第)全て食らっていて気が気ではなかった。

 この仔犬に、エリーが体重を考えずにじゃれついてくるので、仔犬は迷惑そうにしています。エリーが仔犬の時は大きな成犬にじゃれついて成犬の方が煙たがっていたのを思うとまるで反対です。

 性格において種族差は歴然としておりますが、きっと個体差もはなはだしいのでしょうね。うちのエリーは血統は良いとブリーダーに云われていた(?)のですが、絵に描いたような駄犬に育ってしまいました。

 さて、昨年NHKで放映され、話題になった沢口靖子の盲導犬物語を観ましたけれど、みなければ良かった。うちのエリーは盲導犬にも警察犬にもおよそなれない!とため息が出るばかりでした。

 「犬は飼主に似る・・・・・」。嗚呼!天に唾するようなものか。