昨日、日本のマイナー自動車会社、光岡自動車の「オロチ」というクルマの製作のビデオを見て度肝を抜かれた。ガツンときた。社主のこだわり、デザイナーの執念。そこに日本に少なくなった侍を見た気がした。

それから考えた。自分のショックの源泉は何だったのだろう。なぜこれほどの衝撃を受けたのだろう。しばらくしてわかった。それはぬるま湯に浸かり続けてきた自分にはおおよそ生み出すことのできない何かをそこに見たからだ。

過去十数年、つまり、この不動産仲介業を始めてからというもの、必ずしもビジネスに関し、真剣に取り組んでこなかった。今もそうだ。何の躊躇もなく、わき見運転、よそ見運転でテキトーに仕事をやり過ごしてきた。仲良しクラブ日比ビジネスクラブを組織してみたり、社員から批判を受けにくい社長という立場をいいことに、興味の赴くままに、必ずしも本業に関係がない、また儲けに程遠い事業をたくさん手がけてきた。しかしここにきて確信した。

 本業がちゃんとできない奴はだめだ。
 専門家として知識のない奴はクズだ。

だいたい、不動産仲介業者として、アヤラランド社とかイートンプロパティなどいろいろな開発業者から年間売り上げトップ企業だとか上半期で最多物件を売ったとか、何度か賞を受けてきたが、それが何だというのだ。

それよりも、お客さんの業務に関わる質問に対して即座に回答ができたのか、あるいは回答を保留したとしても、数日後にきちんと回答したか。もし専門分野において満足な回答ができなかったとするならば、そしてそこに知識に対するこだわりがなかったとするならば、そんな自分は本当に専門家といえるのか。

否、否である。

突然、50歳を過ぎてから行政書士の知識の必要性に目覚め、心臓発作による死の直前までテキストを開いていた懐かしい友のことを思い出した。

毎晩ネットのアニメに泥のように浸かったり、フェイスブックだのブログだのにはまり、新聞の切り抜きやランチの写真を掲載してみたり、こんな面白いビデオを発見した、皆どう思う?とか、誕生日おめでとう、とか。いいね3つとか。

バカ野郎。一体、こんな女々しいことを日本国男児がやってていいはずがない。この腑抜けが! 喝、喝!

俺たちの人生はお子様ランチじゃない。こども銀行の通貨をくらって生きてるわけじゃないんだ。商人(あきんど)なんだから儲けはうまくて当たり前、プラスアルファで社会に専門家として貢献せにゃあハナシにならぬ。

こんなんでは東北太平洋沿岸部で被災した人たちに申し訳がない。死んじゃった人たちに言い訳が立たない。

ということで心を入れ替えて、魂に気合を注入して、明日ではなく今日から頑張るのである。