今日は選挙の投票日である。弾劾裁判の茶番に憤った市民によるピープルズパワー2により、選挙を経ずして(1月20日)に誕生したアロヨ政権の信任を問う選挙の日である。上院議員の半分の13議席。下院260全議席。他に全国知事、市長、町長、市町議員(副知事、副市長、助役を含む)を選ぶ大事な選挙である。その最大の争点は、アロヨ大統領率いる与党が上院の8議席を獲得して、上院過半数に達することができるかである。
さて、選挙の下馬評では与党断然有利とされているが、貧困層や華僑社会、イグレシア・キリストやエルシャダイという巨大宗教団体の取り込みに失敗したアロヨ大統領にとって、選挙の結果はなお予断を許さないというところだろう。4月26日のエストラダ逮捕収監に端を発した大衆の抗議集会。そして、5月1日メーデーのマラカニアン宮殿前での警官隊との衝突は、これまで、無視されてきた貧困層の叫びでもあった。その事件を契機に、アロヨ大統領は演説ではピリピノ語で語り掛け、スラムの訪問を繰り返すという貧困層を意識したエストラダばりの選挙運動に転換をはかる。
Accountabilityという言葉がある。「説明責任」などと訳されている。これまで、政治家たちは特にTVでは有権者に英語で政策を語ってきた。貧困層に難しい政治の話は無用。選挙のとき、はした金とTシャツを配れば彼らはなびくものと彼らを見くびり、説明責任を怠ってきた。貧困層にピリピノ語で語りかけ、彼ら居住区を精力的に訪問したのは、エストラダ大統領だけであった。エストラダは映画スターあがりの政治家というだけではなく、英語の不得意な落第生の出世頭という意味で彼らのアイドルだった。大統領になって2年半、貧困層を救済するという公約はすべて空手形ながら、これだけの人気を維持してきたのは、その親近感も手伝ってのことだろう。
さて、在住外国人ビジネスマンとしては本選挙におけるアロヨ政権大勝を願うべきなのであろうが、個人的には、与野党勢力伯仲も悪くないと思う。エストラダ以外の政治家は、これまで貧困層を無視し続けてきた。政治家諸君には今回の衝突事件と、芳しくない選挙結果に覚醒してもらって、低所得者層に対し、継続的な救済策を講じてもらったほうが良いのではと思う。
さて、選挙の下馬評では与党断然有利とされているが、貧困層や華僑社会、イグレシア・キリストやエルシャダイという巨大宗教団体の取り込みに失敗したアロヨ大統領にとって、選挙の結果はなお予断を許さないというところだろう。4月26日のエストラダ逮捕収監に端を発した大衆の抗議集会。そして、5月1日メーデーのマラカニアン宮殿前での警官隊との衝突は、これまで、無視されてきた貧困層の叫びでもあった。その事件を契機に、アロヨ大統領は演説ではピリピノ語で語り掛け、スラムの訪問を繰り返すという貧困層を意識したエストラダばりの選挙運動に転換をはかる。
Accountabilityという言葉がある。「説明責任」などと訳されている。これまで、政治家たちは特にTVでは有権者に英語で政策を語ってきた。貧困層に難しい政治の話は無用。選挙のとき、はした金とTシャツを配れば彼らはなびくものと彼らを見くびり、説明責任を怠ってきた。貧困層にピリピノ語で語りかけ、彼ら居住区を精力的に訪問したのは、エストラダ大統領だけであった。エストラダは映画スターあがりの政治家というだけではなく、英語の不得意な落第生の出世頭という意味で彼らのアイドルだった。大統領になって2年半、貧困層を救済するという公約はすべて空手形ながら、これだけの人気を維持してきたのは、その親近感も手伝ってのことだろう。
さて、在住外国人ビジネスマンとしては本選挙におけるアロヨ政権大勝を願うべきなのであろうが、個人的には、与野党勢力伯仲も悪くないと思う。エストラダ以外の政治家は、これまで貧困層を無視し続けてきた。政治家諸君には今回の衝突事件と、芳しくない選挙結果に覚醒してもらって、低所得者層に対し、継続的な救済策を講じてもらったほうが良いのではと思う。